目標 | 様々なストレスを分子・細胞レベルで解析するための実験方法および環境ストレスによる変化を測定する心理学的な技術の開発を行う。 |
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実施計画 | 環境ストレスは、生体にメンタルヘルス上の問題を引き起こす。この問題発現の過程で生体には多様な生化学的・生理学的変化が生じている。それらを解析するために、生命科学的解析基盤と心理学的解析基盤を整備する。 生命科学グループ: モデル生物や細胞等を用いて様々なストレスのメカニズムを解析する実験系を構築する。 心理学グループ: メンタルヘルス問題の発現過程で、ヒトの知覚や認知、態度・行動にも変化が生じる。心理学的な枠組みによりそのような変化を測定する指標の探索・検討を行う。 【融合研究】 被験者からのサンプル取得の方法について取り纏め、分析・解析について協議する。 【成果の評価】 分子・細胞レベルでのストレスの研究方法とストレスの心理学的影響の測定方法の確立を年度目標とし、学内外評価委員による評価・意見聴取を行う。 |
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目標 | モデル生物・細胞等を用いた様々なストレスによる影響を解析する。また、環境ストレスによるヒトの知覚や認知、態度・行動の変化を心理学的に測定する。それらの結果をふまえ、ストレス下での生化学的、生理学的、心理学的変化の実態を明らかにする。 |
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実施計画 | 生命科学グループ: 様々なストレスによるモデル生物・細胞の変化を分子レベルで解析し、そのメカニズムを解析する。これらの解析のために導入を予定している「realtimePCR」や「DNA配列解析装置」、「共焦点レーザー顕微鏡」等の機器類を現有装置と共に活用する。 心理学グループ: 研究参加者の協力を得て、適度なストレス課題を行い、注意、記憶、学習に関する行動パフォーマンスの変化を測定し、心理学的な指標に関する詳細な検討を行う。 【融合研究】 前年度の協議をもとに、研究参加者から測定の対象となるサンプルを取得して生化学的解析を行うとともに、環境ストレスとストレス関連行動の対応関係ついて統計的な分析を行う。 【成果の評価】 分子・細胞レベルでのストレスのメカニズム解析とストレスによるヒトの心理学的影響の実測を成果目標とし、達成度について、自己点検および外部評価委員による評価・意見聴取を行う。 |
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目標 | 前年度までの成果を基に、ストレスによる影響を説明し得るモデルを構築し、それをモデル生物や細胞等で検証する。また、環境ストレスがもつ負の影響を低減し、メンタルヘルス問題の発現を予防するための新たなアプローチ(介入手法やケアプログラム)を形づくるためのパイロットスタディを行う。 |
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実施計画 | 生命科学グループ: ストレスによる影響を説明するモデルを構築する。生化学的・分子生物学的手法を用い細胞・モデル生物レベルで解析を行う。 心理学グループ: メンタルヘルス問題の発現過程で生じるヒトの知覚や認知、態度・行動の変化を一層拡大した研究参加者を対象として検証するとともに、環境ストレスのもつ負の影響を低減したり、メンタルヘルス問題の発現を予防するための新たなアプローチ(介入手法やケアプログラム)を形づくるためのパイロットスタディを行う。その際、観光心理学の視座から提案されるメンタルヘルスツーリズムの実証的な研究知見についても、新たな心理学的アプローチとしての位置づけを行う。 【成果の評価】 環境ストレスが負の影響を与える場合を低減・予防するためのアプローチを作成することを年度目標とし、学内外評価委員のみならず研究参加者からもアンケートなどを集め、目標に対する評価と方針を得る。 |
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目標 | 家庭・教育機関・医療機関等において、ストレス、メンタルヘルス諸問題を抱える人々や家族等に対する心理学を基盤とする新たなアプローチの効果評価を行う。また、その新たなアプローチの効果を説明する生命科学的なモデルを提示する。 |
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実施計画 | 【融合研究】 前年度までに作成した環境ストレス下の生化学的・生理学的・心理学的変化の相互影響モデルに基づいて、新たな心理学的アプローチを適用し、家庭・教育機関・医療機関等の社会各層において効果測定を行う。効果評価のための指標・測度は前年度までに作成済みである。そこには、生化学・分子生物学的視点が含まれる。 【成果の評価】 融合研究によるストレスのモデル化とメンタルヘルス問題発現予防プログラムの開発が年度内目標である。評価のために外部関係機関に対するアンケートなども実施し、その効果についての改善に役立てる。 |
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目標 | 5年間の研究成果を、国際学術論文発表、関係機関への新たな心理学的アプローチの提案、国際シンポジウムの開催などにより、世界に向けて発信する。 |
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実施計画 | 【融合研究】 5年間の研究成果は、①様々なストレス影響のモデル生物・細胞レベルのメカニズムの解明、②環境ストレスによる変化を測定する心理学的な技術の開発、②環境ストレス下の生化学的、生理学的・心理学的変化の相互影響モデルの構成、③環境ストレスのもつ負の影響を低減したり、メンタルヘルス問題の発現を予防するための新たなアプローチ(介入技法やケアプログラム)の開発などに集約される。そして、その研究プロセスにおいて、生命科学と心理学が融合することにより新たな生物・人間理解が醸成される。これを国際学術論文として発表するとともに、効果が確認された新たな心理学的アプローチとして関係機関に提案し、国際シンポジウムの開催などにより、世界に向けて発信する。 【成果の評価】 生き物とこころの包摂的研究の価値創造を行い、「健やかさと多様性」のインクルーシブ・アカデミクスの全学的展開と情報発信によりブランドの認知確立を目標とする。5年間の研究を集約し、最終評価を得るための研究成果報告書を作成することはもちろん、シンポジウムの場においても評価を受ける。 |